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中国医療の健康診断で「未病」をチェック!

中国医療の健康診断で「未病」をチェック!

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よく耳にする病気から「成人病」、「難病」と呼ばれる病まで、それぞれの症状や予防法などをご紹介します。
随時ご紹介していきますので、知りたい病気・このコーナーで扱ってほしい病気などありましたら メール でお送りください。

各症例について

アトピー性皮膚炎 ~『中国医学で病気を治す』より抜粋~

希求生:では次に、慢性に持続し増悪・緩解を繰り返す湿疹の中でも、アレルギー素因が明確なアトピー性皮膚炎について考えてみたいと思います。
顔面・四肢・頚部などに好発し、左右対称に分布します。
かっては乳幼児期にひどくても、小学生の頃に自然に治ってしまうことが多かったのですが、最近では10代や20代になってますますひどくなる人が増え、大きな社会問題になっております。

最も有効な治療方法は、ステロイド(副腎皮質)ホルモンの軟膏療法なのですが、塗布方法を十分に説明しないままに、軟膏のみを安易にを投与してきたために、いたずらに経過を長引かせてしまったきらいがあります。
もちろん医療サイドに大きな責任があることになります。
初めは著効を示していたステロイドも、後述するように日常生活での自己管理が不十分なこともあって、次第に効果が薄れ、より強力なタイプを使用するようになり、結果として皮膚が薄く赤くてかてか光った状態になってしまいます。

敷島:私の親戚の高校生もかなりひどい状態らしく、皆にいじめられるようで学校に行く以外はほとんど外出しなくなっているようです。

希求生:そうですね。アトピー性皮膚炎の患者さん達、特に女性の場合、この心理的な負担自体が皮膚炎を悪化させる大きな要因になっています。そのためにもなるべく早く治療効果を出したいのです。

また僅かずつではあってもステロイドホルモンが皮膚から徐々に吸収された結果、副腎皮質機能が低下し重篤な副作用を来した例も報告されています。
ステロイドは症状を押さえ込んでいるに過ぎませんから、基本的には中止の方向に持っていきたいのですが、ステロイドの害が強調されるあまり、自己判断で急に中断してしまう人がいます。
殆どの場合、重篤なリバウンド現象が起こり、今まで出たこともない部位にまで皮膚炎症状が現れ、外出もできず困り果てて来院する患者さんがいます。
リバウンド現象は従来ステロイド軟膏を塗布していた部位のみに悪化が見られるステロイド離脱皮膚炎と異なり、全身に波及する恐ろしい状態です。

敷島:そうです。その親戚の子もステロイドが怖いという記事を何かで読んだらしく、急にやめてしまいものすごくひどくなって、一時入院までしたそうです。

希求生:漢方や民間療法家の中には、ステロイドは悪魔の薬として絶対中止するよう説得し、患者もその指示に従ったために激しいリバウンドに襲われ、その現象を毒が出ている段階なので我慢しなさいと説得され、数カ月も治らず苦痛を強いられている人もいます。
この方法は誤りとしか云えません。

陶叔山先生:中国医学の考えに則った治療もそれなりの効果を出すことができると思いますが、ステロイドを使用してきた期間が長いほど、またそれが強力なものであるほど、時間がかかることは確かです。
ただ中国のアトピー性皮膚炎の場合、明らかにアレルギー素因が強いものであって、どうも日本の現在の患者さん達とは状況が異なるような感じがしているのですが、希求生君どうでしょうか?

希求生:私も従来よりアトピーの患者さんの治療には苦慮してきましたので、いろいろと中医学の皮膚科の本を読んで、それを実際使ってみたりもしてきたのですが、どうも思うような効果が出せません。

陶先生:一般的な中医学の考えでは、皮膚炎というように、皮膚に炎症があると考え、その炎症を抑える治療が主になっています。
清熱薬や、時には血に熱があると見なしてと呼ばれる生薬を用いることが多いと思います。
従来は私もこういった治療方針をとってきたのですが、なかなか思うような効果を出せませんでした。

希求生:私などもアトピーは患者さんの精神状態が大きく関わる病気だから、治らないのは何時までもいらいらしているからだ、などと屁理屈をつけ自分を慰めている始末です。

陶先生:しかし最近はほぼ満足がいく効果を出せるようになってきました。

希求生:本当ですか。是非お教え下さい。

陶先生:特に顔の状態がひどい患者さんを注意して観察してみると、おでこや頬などの部位は赤みが強いのに、鼻から口にかけての三角形の部分が白いことに気づきませんか?

特に私のところに来られる患者さんの場合、今まで西洋医学以外にも種々の漢方治療を受けてこられた方が多いせいかもしれませんが、まず殆どの方がこういった状態です。

希求生:鼻から口にかけての部位というと・・・。
鼻は肺と、口は脾胃と関連すると考えられている場所ということになり、そこが白いということは・・・。あっ、そうか。つまり肺と脾胃が冷えているということになります。

陶先生:そうです。よく気がつきましたね。
肺と脾胃が冷える原因としてもっとも考えられることは何ですか。

希求生:冷飲食ではないでしょうか。
そうか、とすると、食事や冷房などとともに、今までの治療で使われてきた可能性が高い清熱薬や涼血薬といった生薬は、全て身体を冷やす作用を持っていますから、薬自体が悪くしてきた原因の一つということになりますね。

敷島:でも身体が冷えているのに、何故、皮膚に炎症が起きるのですか?

希求生:そうか。ここでも先ほど伺った、虚陽上浮の考えを持ってくるのですね。

陶先生:そうです。慢性的な肺と脾胃の冷えは、後天の本としてのエネルギー確保ができず、先天の本である腎陽の火を補っていくことができず、結局腎陽虚となってしまうのです。
頭頸部に炎症がひどい人は格陽であり、全身の皮膚がひどい場合は戴陽に近似した状態といえると思います。

もちろんこれに、イライラなどによる肝鬱に伴う内熱の発生が絡んできますから、特に初期の治療では、ある程度は清熱や涼血の配慮も必要になりますが、初めから附子などの温陽薬を配合していくべきです。
そして皮膚炎が減少するにつれ虚陽上浮の治療を主とします。
私は、という清代に作られた処方を加減して用いることが多いです。、附子、ですが、これに肝鬱が強く痒みが強い場合はを併用します。

皮膚炎の最も辛い症状は痒みであり、掻くことが皮膚の状態を一層悪化させます。
掻いたための小さな傷が細菌感染を起こし、それが新たなアレルギー反応を引き起こしていることは知られています。
従って痒みを抑えることは症状を緩解させるためにも必要です。

中医学では痒みは風邪(ふうじゃ)により起きると考えます。
特に「内風」と呼ばれる風邪が原因であることが多く、内風の原因は身体の中の熱(「内熱」)です。
焚き火をすると風が起こりますが、古代の人もこういった現症から「内風」という病態を考え出したと思われます。
内熱の原因として衛気の流れの阻滞による鬱熱以外に、慢性的に続く肝気欝結や湿邪があげられます。
つまりイライラによる肝鬱は重要な病因といえますし、飲食の不節制も問題になります。
自己管理が大事という意味がお解り戴けたでしょうか。

内熱(実熱)が持続すれば、二次的に陰液(血と津液)を灼耗して、血虚や陰虚と呼ばれる状態になり、そこに虚熱を生じ内風が発生します。
この悪循環を断ち切るためにも、上手にストレスを発散させることと、飲食の節制が大事ということになります。

希求生:なにやらアトピーの治療に自信がついた気がします。是非試してみます。

敷島:先ほども申しましたように、親戚にアトピーの患者がいるものですから、遺伝のことが話題になるのですが、どうなんでしょうか?

陶先生:もちろんある程度アレルギー体質を考える必要はあるのですが、むしろ日常生活の摂生がもっと大事ではないかな。
たとえば、お母さんが妊娠中に骨を丈夫にするからといって、冷たい牛乳を毎日たくさん飲むようなことをしていては、子宮の中にいる赤ちゃんが完璧に冷やされてしまいますから、生まれてすぐ湿疹やアトピーになる可能性は高いといえます。

敷島:温めて飲めばよろしいのでしょうか?

陶先生:牛乳自体の性は平といって、温めも冷やしもしないものといわれていますから、ちょっと温めるか、夏なら常温でも良いでしょう。

希求生:よく食事制限が話題になり、特定の食物(米、麦、卵、牛乳、油など)がアトピーの直接の原因と考え、主食が芋なんていうかわいそうな子供も結構多いようですが、どうでしょうか。

陶先生:そうですね、そばや魚介類などに特殊な反応をする人も見られますが、基本的にこれらの場合は嘔吐下痢などの消化器症状が主になるのではないでしょうか。
幼小児期の身体が発達する時期には過度の食事制限は有害なので注意が必要です。
以前殆ど栄養失調状態で来院した幼児がいましたが、漢方薬の治療もしましたが、母親にまず制限食が有害でないことを説得し、少しずつ食べるようにさせたところ、結局は問題なく食べられるようになりました。

乳幼児期には卵、油類、乳製品などの食品が間接的に症状を増悪させる因子になることはあるでしょうが、小学生高学年以上になれば、むしろ問題なのは食品の種類ではなく、過冷状態で摂取することと多飲にあると考えています。

希求生:どうも有り難うございました。

中国医学による健康診断の勧め

未病のチェックをしませんか?

「西洋医学の健診では何も異常が指摘されないのに、何となく体調がすぐれない。」
「健康だとは思っているが、どこか重大な病気が隠れているのではないかと不安だ。」
・・・ あなたはこのような悩みをお持ちではありませんか?
  • 中国医学による健康診断の勧め

    実はここ10年前から、仲間と一緒に某大学の学生さんを対象に健康診断を春秋と行い、上に書いたような悩みを持つ方々を7~800人診てきました。
    その結果分かったことは、何と約8割の方が「未病」を含めた病気の状態であるという驚くべき結果が出たのです。

この中には既に西洋医学の治療を受け、思うような治療効果が出ないという方も含まれていますが、多くはモヤモヤとした体調不良を感じていた方々でした。
「未病」というのは、人体を作っている気・血・津液に異常が見られる状態ですが、先ず日常生活を改善することで、その体調を改善できる段階を指します。
つまり漢方薬や針灸などの積極的な治療を受けるべき前の段階といえます。
この段階で適切な対策を講じておかないと、本格的な病気になってしまう恐れがあるのです。
  • 中国医学による健康診断の勧め

    ではその改善すべき、というか気を付けなければいけない、生活習慣とは何でしょうか?
    特に問題となるのは二点あります。
    一つはストレスを溜めこむことなく、上手に気晴らしをすることです。
    しかし多くの方がこの気晴らしが下手なのです。
    「肩の力を抜いて上手に気晴らししましょう」なんて云っても意味がないわけです。
    ではどうするのか?

    ここでちょっと考えて戴きたいのは、気詰まりから解放されてホッとした時どうなりますか?
    思わずため息をつきますでしょう。
    「ため息=息をはく」のです。
    つまり安心した時に、吸った状態で止めていた息をはくということは、緊張して気詰まりな状態とは吸気で止めている状態なのです。
    息を吸うのは横隔膜という筋肉の働きです。
    横隔膜は吸気のみが仕事ですから、どんな状況でも決してさぼりません。
    ところが呼気は肋間筋が主に働いているのですが、この筋肉群は身体を前方に進めるという仕事があるために、緊張状態のとき十分に息をはくことをつい忘れてしまうのです。

  • 中国医学による健康診断の勧め

    ですから気詰まりを無くし上手に気晴らしする方法というのは、この横隔膜の緊張を解くことなのです。
    どうするか?
    腹式呼吸をすればよいのです。
    笑う、歌うなど積極的に横隔膜を動かす運動、それに深呼吸です。

もう一つの問題点は、習慣的な冷飲食を止めることです。
冷飲は胃腸のみならず、肺も傷害すると云われています。飲食と呼吸によりエネルギーを採り入れ、健康を維持している、その門戸をダメにするのですから、当然病気になるわけです。
生活習慣の乱れはあらゆる病気の元になります。
より詳しく食習慣などのチェックをしましょう。

中国医学の健診は話を聞き、脈を診、舌を診、お腹を触ることです。
痛い採血や恐いレントゲンをかけたりすることもありません。

健診について

健診費用:一万円
所要時間:約30分。現在の状態と今後の生活上の注意を話します。

※完全予約制です。 予約電話 03-3567-2525 まで。

中国医学による健康診断の勧め2

この度、高円宮様が急逝されました(2002/11/21)。
深く哀悼の意を表します。
スポーツマンで知られていた殿下に何故このような事態が起こるのでしょうか?
皇室の方々の公務多忙などが理由に挙げられておりますが、それにしても定期的な西洋医学による健診は受けられていたと思われますのに、「何故?」という印象はぬぐえません。

中国医学でいう「心(しん)」には血液循環器としての心臓以外に「こころ」としての働きも含まれますが、今回の殿下の直接死因は心室細動ということですから、一応「心」の病気と考えて良いでしょう。
心に悪影響を及ぼす事柄は多岐に渡り、種々の感情を初め、気候などの外的環境、さらには過労やストレスなども当然悪影響を及ぼします。

話は変わりますが、マラソンの高橋尚子選手が肋骨の疲労骨折のため選手活動を休んでおりますが、これも 過重な運動=過労=「腎」を傷害=「腎は骨を主る」理論に基づき骨に悪影響=骨折 という図式が描けます。
彼女は前回国際大会で優勝した時も、下肢筋肉の痙攣などの不安を抱えながら走っていましたが、これは「肝は筋を主る」「脾胃は肉を主る」理論のよれば、脾胃(消化器)と共に、肝の働きが低下していたことが示唆されます。ストレスの発散が旨くできない時、初めに傷つくのが肝です。
つまり筋肉と骨を傷つけたということは、「肝腎かなめ」の肝と腎が傷害されているかなり危険な状況といえます。速やかに対策を講じなければ、選手生命はおろか生命に対しても危険が及ぶ可能性が高いのです。
配慮をして欲しいものです。

次は今場所横綱大関陣の多くが休場ないし途中休場のやむなきに至ったことを考えてみましょう。
こういったプロの選手の怪我は何も大相撲に限ったことではなく、野球やサッカーにしても近年指摘されることが多いのです。

さて大相撲の問題についてですが、新聞紙上である西洋医が書いていましたが、相撲取りの体重増加に伴う立ち会い時の衝撃の大きさが問題であるとしています。
しかし本場所を見ていても、実際怪我をするのは立ち会いより、むしろ相撲を取っている最中や勝負がつく時の体勢などにあることは明らかです。
毎日稽古をして、基本的には同類の運動をしていながら何故怪我をするのでしょうか?
他のスポーツ選手も同じことが云えます。
結局、筋肉やスジ(腱)の質が問題なのではないでしょうか。
先ほど筋肉について、「肝は筋を主る」「脾胃は肉を主る」理論を述べましたが、まさにこの肉が問題と云えます。
つまり脾胃=消化器、つまり日常の飲食に問題があるといえます。
もちろんストレスと肝との関連も無視は出来ませんが、よりこちらが問題ではないでしょうか。

だいぶ以前、初代の若乃花(=初代の双子山親方)がこう言ったのを聞いたことがあります。
「最近の若い力士は稽古の後にビールや水割りばかり飲んでいる。
これでは何時か身体を壊してしまう。力士は常温の日本酒を飲まなければダメだ」と。
まさに至言です。
空腹の時に、冷たい飲食をとれば、必ず肺と胃腸を冷やし、機能が低下してしまいます。
結局水分の処理が巧くいかず、身体(もちろん筋肉も)水浸し状態になり、正常に働かなくなり怪我しやすくなるのです。
また我々のエネルギーの採り入れ口の消化器と呼吸器がダメになれば、当然病気などに対する抵抗力も低下し種々の病気になります。

飲食の改善を如何にすべきかなど、日常生活の注意を併せてお答えします。