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両側卵巣と子宮の全摘手術ののち、抗ガン治療を受けながら高いQOLを保持

[プロフィール]
  47歳のKさんは、漿液嚢胞腺ガンで両側卵巣切除と子宮全摘の手術を受け、化学療法を受けていますが、QOLを落とすことなく順調に推移しています。

[受診前の状況]
  Kさんは1998年1月に下腹部の違和感を感じ、婦人科を受診した結果卵巣ガンと診断され、精査の結果最も多い漿液嚢胞腺ガンでステージTcと告知されました。2月20日に両側卵巣切除と子宮全摘の手術を受け、術後から新しい抗ガン剤のタキソールによる化学療法を毎月1回、合計6回受けています。

[初診時の診断と処方]
 知人の紹介で入院直前の1998年1月31日に当クリニックを受診しました。問診では、コーヒーやハーブ茶をよく飲み、大便は後軟、寝付きが悪く、月経前の乳房の脹痛があり、寒がりとのことでした。次のような診察結果がでています。

脈診寸脈関脈尺脈
沈滑弦沈滑
滑細弦 、按無力沈滑細沈細滑

舌診舌質やや紅暗、舌苔白帯黄膩、舌裏の静脈の怒張あり
指甲診半月は左右ともに1本のみ
腹診下腹部に膨隆あり、側腹部の圧痛あり
処方1)牡蛎20g、葛根9g、桂皮9g、赤芍9g、半夏9g、乾生姜6g、枳殻6g、白朮9g、茯苓9g、竹茹9g、三稜6g、莪朮6g、川牛膝6g、白花蛇舌草20g、半枝蓮20g、炒甘草4.5g  3x10T


2)三虫炭2g、しゃ虫炭0.5g、桂皮末0.5g、蟾酥末0.03g、代赭石末1g  3x10T


3)駆瘤膏U、W、免疫膏  (各)1個


4)田七末2g  2x10T

  煎じ薬と動物炭薬、軟膏の三者併用療法を開始しました。気と津液の流れの調整を主としながら、お血に対する配慮も少し行いました。さらに手術時の出血を少しでも減らす目的のもとに、止血作用が強く、お血も除く力を持つ田七末の併用をしました。軟膏の塗布部位は天突、列缺、外関、内関、中渚の各ツボを用いました。

[受診後の経過]
  入院中も主治医の了承をとり内服や軟膏治療を続けましたが、さすがに抗ガン治療のあとは吐き気が強く、内服がほとんどできなかったそうです。同じ病気で入院し同じように化学療法を行った患者の中では最も元気で、適宜行った血液検査の数値も良好とのことでした。
  1999年7月からは動物炭薬を内服する方法に、新たに座薬として挿入する方法を併用し、ガン細胞が夜間に増殖するという最近注目されている西洋医学の時間治療学の考えを導入し、夕食後に1回内服、就寝前に座薬挿入という方法をとりました。
3ヶ月ごとのMRIや血液検査はすべて異常なしで現在(1999年10月25日)まで経過しています。
  気づくこととしては、1998年10月の診察の時、左鼠径部のリンパ節が触知されたことです。経過をみていましたが、1999年8月の診察時には触れなくなっており、現在に至っています。


最近の四診と処方を示しましょう。
2000年1月6日(第49診)
脈診寸脈関脈尺脈
沈滑沈細(滑)
細滑沈細(滑)沈細(滑)

舌診舌質やや淡暗、舌苔白薄膩、舌裏の静脈の怒張あり
処方1)人参9g、熟地黄15g、修治附子13.5g、半夏9g、乾生姜6g、陳皮3g、茯苓9g、 半辺蓮30g、三稜6g、莪朮6g、川牛膝6g、桃仁6g、縮砂3g、炒甘草4.5g  3x12T


2)醋大黄末0.5g、甘草末0.5g 1x12T


3) 治瘤散V号(座薬)2 個 2x12T
駆瘤膏UA,W と 免疫膏 は継続して使用中。

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