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肉食の制限を中心にした食生活改善がポイント
食生活の洋風化に伴い近年日本人の大腸ガンは増加傾向にあると言われていますが、私のクリニックも大腸ガンの受診患者が消化器系では胃ガンより多くなっており、受診者数はS状結腸と直腸ガン併せて23名、盲腸を含めた上行結腸ガンは13名です。 ただ受診時点ですでに肺、肝、脳などへの遠隔転移を発見されている患者が多く、完治の方向へ持っていくことが難しいのは残念です。
肉食の普及が大きな要因であると指摘されていますので、40代以上はなるべく牛豚の摂取や高カロリー食を減らすよう心がけるべきです。また中国医学的には大腸ガンは津液の流れの停滞である痰飲が主病因と考えられていますので、飲食の節制、特に冷飲食・多飲の節制に留意すべきです。痰飲の概念には高脂血症なども含まれています。
大腸ガンの症例 気・血・津液全体の流れ改善で5年生存を達成
Kさんは59歳の男性。5〜6年前より排便後に痔核の脱出があり用手整復していたそうですが、特に出血は無かったそうです。1993年秋に脱肛状態が回復しなくなったため、同年12月に痔専門病院を受診し精査したところ、内視鏡で直腸・S状結腸ガンが見つかりました。
1994年1月に某病院にて腫瘍全摘術、骨盤内のリンパ節郭清を行いましたが、幸い人工肛門の造設をしないで済みました。リンパ節転移が3個あったとのことで、術後内服の抗ガン剤を二種出されましたが、下痢などのため中止したそうです。
1994年4月4日に私のクリニックを受診しました。上腹部は堅く圧痛を認め、舌苔はやや黄色を帯びた白で、舌根部が厚くなっていました。長期にわたる津液の流れの滞り(痰飲)の存在が強く示唆されました。脈診でも渋脈が診られ、舌質の色も暗く、舌裏の静脈の怒脹があり、血の流れの滞り(お血)の所見もはっきりと見られました。大腸ガンはお血より痰飲が病因としては重要な疾患という、十河の説に合致する所見でしたが、お血の所見も明らかであり、気・血・津液全体の流れを良くすることが重要な治療方針であると判断しました。
また脈全体が細脈を兼ねており、血や津液の不足状態も明らかでしたので、気・血・津液を補う補法も並行して進めることにしました。また動物炭薬は大腸ガンに特に有効とされている刺慳皮炭を用いました。尚この患者には内服としてのみ刺慳皮炭を用いましたが、大腸(特に直腸)ガンの解剖学的な意味合いからも、直接患部に炭薬を効かせられる座薬という方法で用いている症例もあります。座薬は静脈注射と同じくらい速く吸収されますし、さらにその血液が肝臓を経由しないで一度は全身を巡るという、経口による吸収とは異なるルートで効果が発現する可能性があります。
軟膏は駆瘤膏のUaとWを右手三里と両中渚と内関に塗るようにしました。なお近年直腸S状結腸ガンより増加傾向が著しい盲腸などの上行結腸の場合は、左手三里を軟膏療法のツボとして用います。もちろん免疫向上を目指して免疫膏も用いております。
以後便通の状況などを参考にしながら、適宜処方内容を変更し、治療開始当初に一時高かった腫瘍マーカーも急速に正常化し、また定期的に大腸内視鏡、CTも行い、1999年4月には無事5年目の健診を終えました。本来は廃薬にすべき所ですが、本人の希望もあり服薬量を多少少な目にしてはいるものの、基本的には三者併用療法を続けています。
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| 大腸ガンに対応するツボ:軟膏を塗布する場所 |
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手の三里 |
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内関
腕の手のひら側で、手首のしわの中央から上へ指3本分 |
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中渚
こぶしを握ったときに出る手の甲の薬指と小指のけんの間のへこみの中央 |
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