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子宮ガンは子宮体ガンと子宮頚ガンで治療方針が大きく異なります。体ガンはお血を、頚ガンは痰飲を改善する処方がポイントです。ただいずれにしても気の滞りがベースにあることは間違いないので、上手な気晴らしを根本として、胃気や肺気の滞りを防ぐ意味もあって、やはり正しい飲食と呼吸が大事です。薬としては理気薬の配慮が必要になります。
子宮体ガンは「お血」が発病の重要な因子のガンなので、治療にはこのお血を除くための生薬群を用いる必要があります。ただしこれらの薬は血の汚れをとる過程でどうしても血自体を損傷する恐れがあるため、常に補血薬を一緒に使用するよう配慮するべきです。たとえば駆お血薬としてしばしば用いられる三稜、莪朮(各)6〜9グラムの使用に対し、補血薬である阿膠や熟地黄や製何首烏を9〜15グラムを用いています。また中国医学では血は気から作られるとも考えますので、気を補うことも補血には有効との見方が出来ますので、代表的な補気薬の人参、黄耆、黄精、甘草、白朮なども併用することも有用です。
子宮体ガンに対し子宮頸ガンはお血よりむしろ津液の滞りである「痰飲」が病因であることが多く、同じ子宮ガンといっても治療方針に大きな差があります。ただいずれにしても気の滞りがベースにあることは間違いないので、理気薬の配慮が必要になります。痰飲を主因とする子宮頚ガンの場合は、理気薬や半夏、貝母などの去痰薬に加えて、清熱解毒薬に分類される白花蛇舌草や半枝蓮を併用します。後者の生薬は抗ガン作用を持つと考えられているからです。
私のクリニックでこれまで診察治療した患者数は子宮体ガンが8名、子宮頸ガンも8名でした。
以下に述べる子宮体ガン患者の場合も、舌のお班(内出血したような所見)が強く、舌全体の色も紫がかっているなど著明なお血の所見を認めました。
子宮体ガンの症例 著明な血液の汚れを改善することにより、完治と見られる良好な経過
Hさんは45歳の女性。1992年に不正性器出血のため5月に某病院受診し細胞診を受け異常無しといわれたのですが、その後も不正出血が続くため、1993年5月に近くの医院を受診しました。その結果ガンを疑われ、すぐ某大学病院を紹介され診察を受けたところ、子宮頚部より奥で見過ごされがちな子宮体部のガンとの診断を受けました。6月に子宮全摘とリンパ節郭清術を受けましたが、幸いなことにリンパ節に転移所見はありませんでした。化学療法を行った後退院し、現在まで経口抗ガン剤服用中です。
紹介により私のクリニックを1994年10月24日受診しました。まず経口抗ガン剤を中止するように説得しました。四診による診断の結果は、血液の汚れ=流れの滞りを意味する「お血」が著明であり、津液の流れが長期滞り熱を帯びた状態を意味する「湿熱」も溜まっていました。また気・血・津液の全般的な不足もありました。駆お血薬、清熱解毒薬、去湿薬などの標治薬を6割、気・血・津液を補う本治薬4割を組み合わせ煎じ薬としました。この患者は遠隔地居住のせいもあり、3月に一度程度の診察を行い、途中は2週間ごとに電話で症状の確認を行ってきました。
1996年5月末より動物炭末(露蜂房炭1g,全蝎炭1g,蜈蚣炭1gの混合)の服用も行ってきましたが、経過も良く初回治療後3年半以上経過したため、1997年3月に炭薬の服用を中止しました。1999年6月に診察したところ、ストレスのためか心下部での詰まり感が採れないとの訴えがあり、本来の駆お血薬に理気薬を加えたところ、2週間後には症状は改善し、1999年10月には初診以来5年以上経過し完治と見なせるものの、希望により健康維持的な目的のもとに同様の処方を服用しています。
軟膏療法を併用するとすれば、大椎や印堂という督脈や任脈という身体の正中線を通る経絡上のツボを用います。妊娠や出産と関わりを持つ子宮や卵巣は、親から与えられた根本的生命力の強さをあらわし、先天の本といわれる「腎」との関連が深いといわれています。従って腎と密接な関連を持つ任脈や督脈上のツボを選択することには意義深いものがあります。転移防止のために中渚や内関にも塗布することは他と同じです。
現在は何かと心労が多いものの元気に過ごしておられます。
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| 子宮ガンに対応するツボ:軟膏を塗布する場所 |
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大推
首を前に曲げたとき、うしろ首のつけ根に出る、いちばんでっぱった骨の下のくぼみ |
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列缺
手首の親指側 |
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内関
腕の手のひら側で、手首のしわの中央から上へ指3本分 |
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中渚
こぶしを握ったときに出る手の甲の薬指と小指のけんの間のへこみの中央 |
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中醫クリニック・コタカで調合した軟膏、散薬をご紹介しています。
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